虹くんが私を抱きかかえる時に「持ってろ」と預けた鍵。


私はこれだけは離すまい!としっかり握りしめていた。



「これ、どこに保管しておこう……」


「黒田が持ってて? きっといつか使う時が来ると思うから」


「……まかせて! 誰にも見つからないところにしまっておくからね!」



大切にしまいすぎて失くしたりしないように気をつけよ。


最高難易度と言ってもおかしくないミッションに、お互いぐったりだった。


その後はすぐに寝ようということになり、おずおずとベットに入る。



「今日は、ありがとう虹くん……」



重かったのに、私のことまで担いでくれて。



「……別に。ミッションはあと5個あるんだから、それに備えておけよ」



うん、と虹くんの背中に小さく返事をした。



「虹くん、寝た……?」



なかなか寝付けなくて、コソコソと問いかける。