いまのわたしは、壁がなければ生きていけない。

壁で仕切られた“四角い箱”、部屋がなければ着替えさえも嫌だと絶叫する。



いまのわたしは、壁がなければ死んでしまう。

ひらけた場所でまぶしさばかりを浴びてしまったら、自分の人生との落差に射られる。



まるでさびしくて死んでしまううさぎのよう。あれ、うさぎって、本当はさびしくても死なないんだっけ。わかんないや。



世界は、わたしの知らないことだらけ。

わたしの知らない幸せと強さとまぶしさ。



世界は、わたしを知らないひとだらけ。

わたしの“壁”が何か、きっと誰も知らない。