……夏菜が、社長、すごい、という目で見てくれている気がする。 いや、気のせいか。 思い上がるまい、と有生は思っていた。 ちょっと誇らしい気持ちを顔には出さないようにする。 それにしても、指月の書いてくれた地図があって助かった。 何処に罠があるとわかっているだけでずいぶん違う。 もっとも、指月も途中で罠にかかってしまったので、その先は予測不能だったのだが。