「でも、お香のお店で、店員さんに、どんなイメージの方に贈られるんですか?
と訊かれて、貴方、言ってましたよ。
『可愛くて、芯がある。
それでいて一筋縄ではいかない感じ』って」
「……見たまんま言っただけだろ」
「意外と一目惚れだったんですかね?」
「殺されかけたのに一目惚れするとか、頭おかしいだろっ」
「おかしいんじゃないですかね?」
指月は、しれっとそう言ってきた。
「と言いますか。
あとで振り返ったら、頭おかしかったのかな? と思う言動をとってしまうのが、恋なんじゃないですかね?」
「そんな……っ」
そんなんじゃない、と言う前に、指月は、さっさと
「では、失礼します」
と言って出て行ってしまっていた。
と訊かれて、貴方、言ってましたよ。
『可愛くて、芯がある。
それでいて一筋縄ではいかない感じ』って」
「……見たまんま言っただけだろ」
「意外と一目惚れだったんですかね?」
「殺されかけたのに一目惚れするとか、頭おかしいだろっ」
「おかしいんじゃないですかね?」
指月は、しれっとそう言ってきた。
「と言いますか。
あとで振り返ったら、頭おかしかったのかな? と思う言動をとってしまうのが、恋なんじゃないですかね?」
「そんな……っ」
そんなんじゃない、と言う前に、指月は、さっさと
「では、失礼します」
と言って出て行ってしまっていた。



