今夜、あなたに復讐します

「いや、みんなの話を聞いていたら不安になってくるんだよ。
 今はお前の反応もそうして可愛いが。

 カップルや夫婦も長くなってくると、キスしようとしたら逃げられたとか。

 今、忙しいのよと怒鳴られたとか」

 ……はは、聞きますね、と職場での女性陣の会話を思い出しながら、思っていると、
「俺はずっとこのまま変わらないからな。
 お前も変わるなよ」
と言って、こめかみに口づけてくる。

「あ……はい」
と言ったそのとき、壁の時計が目に入った。

「あっ、まずいですっ。
 もう出ないとっ」

 夏菜は思わず、有生を()ぎ払って起き上がる。

「……お前~っ。
 今、言ったばかりだろうがっ」

 いやいやいや、と夏菜は苦笑いした。

「だってもう七時半ですよ。
 着物着て道場行かないと」