地獄の銀次は魔王が去ってすぐ、目を覚ました。
ずっと倒れていては可哀想だと魔王が加減してくれていたのかもしれない。
どちらにせよ、他の候補者に負けたので、此処で終わりだ。
銀次が溜息をついて、戦線離脱の印の白い布を真紫のジャージのポケットから取り出そうとしたとき、それは来た。
斧を手にした夜叉だ。
だからこいつらは、武器、オッケーなんですかーっ!?
と地獄の銀次は心の中で絶叫していた。
有生も指月も武器を手にしているだけで使ってはいないのだが。
彼らが得物を持っているという事実だけで最早、心臓をえぐる凶器となる。
「ほう。
此処までたどり着いたのか。
さすがだな、銀次」
と斧を手に打ち付けながら地獄の社長が近づいてくる。
いや、だから、なんで同じような登場の仕方するんですか、あんたらはっ、と後退りかけたとき、有生が言ってきた。



