今夜、あなたに復讐します

「編集の小松菜さんだ」

「小松菜々子です」

 ああ、便りのないのは悪い便りの編集さん……。

 あったのか、便り。

 よかったですね、お兄様、と思っていると、菜々子は可愛い顔に不似合いな感じに、くいっ、と教育ママ風にメガネを持ち上げ、

「いえ、令和のロミオとジュリエットの取材ができるかもと言うので、ちょっと興味があって来てみました。

 ……素敵ですね、そのドレス」
とじっと夏菜を見つめて言ってくる。

 誰が令和のロミオとジュリエットなんだ……。

 もともとはそうかもしれないが。

 今や、おじいさまに結婚を推し進められているんだが、と思いながらも、夏菜はちょっと照れる。