日曜日。
レース参加者も妨害する者も、みんな思い思いの服装で屋敷の前庭に集まっていた。
自らがもっとも動ける格好で来ているようだった。
道着、ジャージ、スーツ、スーツ……
スーツ!?
と夏菜は二度見する。
有生と指月はいつものスーツ姿だった。
「何故、スーツなんですか」
と夏菜が二人に問うと、指月は、
「いや、別に。
普段の格好で問題ないです。
罠を突破し、敵を蹴散らすことなど造作もないことですから」
と言ってくるが。
ほんとうにこの人、私にプロポーズしたのだろうかと疑問に思うほどの切って捨てるような口調だった。



