「……俺はこういう人間なんで、一生のうちに、こういうセリフは一度しか言わないと思うんだが。

 夏菜――。

 お前を愛しているような気がする」

 一生に一度なのに、そんなふんわりな発言どうなんですか、と思いながらも、夏菜は有生の瞳を見つめていた。

「夏菜、俺と結婚してくれ」

「はい」