今夜、あなたに復讐します

「お好きなわけでもないのに、指月さん真面目だから期待に応えようとされたんですね」

 そんな夏菜の言葉に、応えようとしたのかっ、という目でみんなが指月を見る。

 だが、指月は淡々と言ってきた。

「応えてはいない。
 ちょっと妄想の中で抱き寄せてみただけだ」

「誰をですか?」

 少し天然が入っている柴田がそうストレートに訊くと、指月は思い出すような顔で、考え言ってくる。

「社長を」

「社長を……っ!?」
とみんなざわめいたが、指月は、

「いや、深い意味はありません。
 単に、抱き寄せてみたかったから抱き寄せてみただけです」

 そう、しれっと言ってきた。

 その様子を見ながら、夏菜はおそるおそる指月に声をかける。