うーむ。
早く日にち決めないと、指月さんの気が変わってしまうかも、と思いながら、夏菜は帰り支度をしていた。
すると、有生が秘書室のドアを開け、顔を覗けて言ってきた。
「夏菜。
もうちょっとかかるから待ってろ」
「あ、はい」
と言うと、上林が、
「なにやら新婚さんみたいですね」
と言って笑う。
いやいや、そんな新婚さんとか。
いやいや……。
いやいやいや、と思いながら、夏菜はもう一度、腰を下ろし、鞄を開けた。
仕事は終わっているので、ちょっとスマホなどチェックしてみる。
利南子からなにか入っていそうな気がしたからだ。



