……何故、男が好きなわけではないのに、無理だったな状況が生まれるのでしょうね。
指月さんほどの人だと、男の方にも迫られたりするのかもしれませんが。
しかし、無理だった、か。
指月さん、一度はその人の期待に応えようと思ってみたのでしょうか。
などと思い巡らせながら、廊下を歩いてた夏菜は、利南子に出会った。
「あんた、指月さんに訊いてくれたっ?」
と案の定、早速、訊かれる。
訊いておいてよかった、と思いながらも、夏菜はつい深刻な顔で言っていた。
「指月さん……、無理かもしれませんよ」
「は? なんで?」
と訊き返される。



