次の日の昼、まだ火曜か、と思いながら、夏菜は、利南子たちとカフェにいた。
食後にスマホを取り出し、一生懸命なにかしている彩美という後輩女子社員に利南子が、
「なにしてんのよ」
と訊いている。
「え?
ああ、スマホの恋愛ゲームです。
今朝忙しくてできなかったので」
「ふーん。
そんなのあるんだ?」
と言う利南子に運転手として連れてこられていた営業の柴田が、
「うちの姉貴もなにか夢中でやってますよ」
と笑っていた。
「それ、面白いの?」
と覗き込む利南子に彩美が熱く語り出す。
「面白いですよ~っ。
でも、今、迷ってるところなんですよっ。
素朴な愛かっ。
イケメンとの愛かっ。
利南子さんならどっちにしますっ?」
「イケメンとの素朴な愛がいいわね」
いや、だからーっと言う彩美に、利南子は、はた、と気づいたように叫び出した。



