今夜、あなたに復讐します

「そうなんですか。
 ありがとうございます」
と夏菜にまた微笑まれた。

 ……可愛い。
 ぎゅっとか抱きしめてみたい、ハムスター的な可愛らしさだ。

 あんな凶悪なまでに強いのに、何故だっ。

 指月は今、夏菜にしてみたいと思ったことを有生相手にしてみる。

 夏菜なら、社長を好きになった方がマシ、というおのれの考えに従って。

 妄想の中で、有生の大きな手をつかみ、ごついな、と思いながら、抱き寄せてみた。

「……駄目だ。
 どうしても投げ飛ばしてしまう……。

 やはり、男は駄目だ」

 如何(いか)に崇拝する有生と言えども、夏菜にしたいと思うようなことはしたくない。

 妄想の中で、自分で抱き寄せておいて、投げ飛ばしていた。

 社長……、
 すみません、
と心の中で詫び思いながら、指月はその場を後にした。