今夜、あなたに復讐します

「まあ、藤原は反射神経がいいですからね。
 向こうが乗り気になってくれない限り、なかなか難しいでしょうね」

「そうだな。
 気配は読む、動体視力はいい、動きも速い」

 言っているうちに、夏菜を押さえ込むのは不可能なような気がしてきて、絶望的な気分になってしまう。

「……かくなる上は、夏菜を目隠しして、縛り上げるしか」

「それはただの趣味では?」
と切り捨てたあとで、指月が訊いてきた。

「それにしても、いつの間に藤原を好きだと自覚されたのですか?」

「一緒に暮らしているうちになんとなくかな。
 気がついたら好きだったというか」
と言ってみたが、指月は訊いておいて、へえーと気の無い返事をしてくる。