「夏菜を呼びなさい」
と頼久が後ろに控えていた加藤に言った。
加藤は、はい、と出ていく。
すぐに夏菜がやってきた。
最初の頃は、自分が此処に呼ばれるたび、不安がって覗いてくれていた夏菜だが。
もう自分と祖父との間に遠慮がなくなってきているのを見て心配していないのか、そのようなこともないようだった。
いや、遠慮は少しなくなったかもしれないが、緊張が走ってるんだが……と思う有生の前で、頼久が夏菜に訊いた。
「週末はどうだった。
なにも困ったことはなかったか?」
「はい。
社長がよくしてくださったので、とても楽しかったです」
と夏菜が笑顔で答える。
「それはよかった。
……ほんとうになにも困ったことはなかったんだな。
ほんとうに……なにもなかったんだな?」
と微妙に言葉を変えながら、頼久が確認しようとする。
さすがの夏菜もなにかを感じ取ったらしく、はい、と笑顔で言ったあと、余計なフォローを入れてくれた。
「なにもなく楽しかったです。
社長はとても紳士でしたし」
と夏菜が言った次の瞬間、
だから、紳士になるなっ!
とすごい目で頼久に睨まれる。
後ろから、
「……お赤飯炊いといたんですけどね~」
と加藤が不思議なことを呟くのが聞こえてきた。
と頼久が後ろに控えていた加藤に言った。
加藤は、はい、と出ていく。
すぐに夏菜がやってきた。
最初の頃は、自分が此処に呼ばれるたび、不安がって覗いてくれていた夏菜だが。
もう自分と祖父との間に遠慮がなくなってきているのを見て心配していないのか、そのようなこともないようだった。
いや、遠慮は少しなくなったかもしれないが、緊張が走ってるんだが……と思う有生の前で、頼久が夏菜に訊いた。
「週末はどうだった。
なにも困ったことはなかったか?」
「はい。
社長がよくしてくださったので、とても楽しかったです」
と夏菜が笑顔で答える。
「それはよかった。
……ほんとうになにも困ったことはなかったんだな。
ほんとうに……なにもなかったんだな?」
と微妙に言葉を変えながら、頼久が確認しようとする。
さすがの夏菜もなにかを感じ取ったらしく、はい、と笑顔で言ったあと、余計なフォローを入れてくれた。
「なにもなく楽しかったです。
社長はとても紳士でしたし」
と夏菜が言った次の瞬間、
だから、紳士になるなっ!
とすごい目で頼久に睨まれる。
後ろから、
「……お赤飯炊いといたんですけどね~」
と加藤が不思議なことを呟くのが聞こえてきた。



