今夜、あなたに復讐します

「お兄様ですねっ?」

「何故わかる」

「それ、子どもの頃、私が大好きだった映画なんです」

「……だろうな」
と有生は言った。

 カンフーものだったからだ。

「なんでしょう。
 それを見ろ、ということでしょうか」
と言う夏菜は何故か緊迫していた。

「きっと、そこになにかのメッセージが……っ」

 ふと見ると、夏菜の手には、昨夜自分も読んだ謎解きアドベンチャーな小説が握られていた。

「……これを見たからって謎の島への門が開かれたりしないと思うぞ」
と言いながら、有生はDVDをデッキに入れてみた。