今夜、あなたに復讐します

「よしっ。
 ごちゃごちゃ迷わずにとりあえず、それをやってみようっ」

 そうですねっ、そうしましょうっと言いながら、二人でまたタブレットなど見ながら、ソースを作ったりする。

 社長と二人でこうしてるの、楽しいな。

 でも、楽しいだけじゃなくて。

 さっきされたキスとか思い出すと、ちょっと切ないような気持ちになってしまうのですが。

 何故、貴方はそんなことケロッと忘れたように意気揚々と野菜の水を切るグッズをぐるぐる回しているのですか……。

 本当に、おじい様に言われたから、私と結婚しようとしているだけで。

 おじい様に言われたから、キスとかしてみただけなのですか。

 などと思う夏菜の気持ちには気づかずに、有生は嬉しそうに言ってくる。

「見ろ、夏菜!
 たいした手間もかけずに水が切れたぞ」

 手間かけずにって、今、やりすぎなほど、かなりぐるぐるしていた気が……と思いながらも、はいはい、と苦笑いして頷く。

 男の人って本当にわからない、と思いながら。