今夜、あなたに復讐します

「まあ、嫁入り前にいろいろあるのは好ましくないのだが。

 実は夏菜の叔母をちょっと箱入りに育てすぎて、新婚初夜に迫りくる夫を投げ飛ばし、入院させて、相手の家から破談にしてくれと言われる騒ぎがあったのだ」

 ……お宅の娘さん、いろいろありますね、とこの間聞いた話も思い出しながら、有生は思う。

「それからしばらく、男に近寄られるのすら駄目になっていたんだが。
 鍛えて戻ってきた夫に力ずくで押さえ込まれて一緒になった」

「いいんですか? それ」

「少々鍛えたからといって、いきなりあの娘に勝てるわけはないだろう。
 娘が押さえ込まれてもよいと思ったから、押さえ込めたんだろう。

 日々、せっせと戦いを挑んでくる男の情にほだされたんだろうよ」

 どんな格闘技的な愛なんですか……。

 そして、お宅の娘さん、どんだけ強いんですか。

 まあ、夏菜の叔母だし、かなりの美女なのだろうが。

 その旦那さん、根性あるなと思っていた。

 そこで、頼久は溜息をついて言う。