今夜、あなたに復讐します

 そ、そうか。
 追いついてもらって仲直りするには、ある程度スピードを加減する必要があるのですね。

 って、いや、別に仲直りするつもりはないんですけどっ、と思ったとき、有生が叫んできた。

「給水しろっ、夏菜っ」

 マラソンか、と思ったが。

 夏菜が走っていく方角から、道場に向かっているのはわかっているようだった。

 まだかなり距離があるから、給水しろと言ってきたのだろう。

「夏菜っ。
 その先にコンビニがあるっ」
と言う有生に、

「いいえっ」
と振り返り、夏菜は叫び返した。

 なんだとっ? という顔を有生がする。

 初めて見たときと変わらない緊迫感のある顔に、ひいいいいっと思いながらも、夏菜は言った。