今夜、あなたに復讐します




「なにかこう……
 やり遂げましたね」

「そうだな。
 やり遂げたな」

 あれから二人はスーパーで食材を買って、100均グッズをつかって料理を作り、バルコニーのテーブルに100均で買ったお洒落なランチョンマットをセットして、お昼を食べたのだ。

 立派なお皿が食器棚に用意してあったのだが。

 100均のランチョンマットの上に置いても、そう違和感はなかった。

 しかし、やり遂げた感で満たされている夏菜は知らなかった。

 有生が、二人で協力して困難を乗り越えたので、ちょっとは愛が深まったかな、と思っていることを。

 何故なら、そのとき、夏菜が頭の片隅で考えていたのは、

 この家、鍵のかかる部屋はあるのだろうかな……?
ということだったからだ。

 夏菜は100均で防犯ブザーを買ってこなかったことをちょっぴり後悔していた。

 いや、この家で鳴らしても、防音がしっかりしているので、何処にも聞こえないかもしれないのだが。