「後ろからいきなり肩を叩かれて、ぞわっと来たので、腕つかんで、投げ飛ばしちゃったんですよ。
先輩は怯えてそれから声かけてこないし、他の人も卒業まで誰も声かけてきませんでした。
花火に行く途中のうちの学校の人たちが結構それ見てたらしくて」
貴方のせいですよ~、と夏菜が言うと、
「待て」
と有生は言う。
「お前がぞわっと来たのは、身構えて生きてきたからじゃなくて、暗い河原で肩をつかんできたその男の下心を感じたからだろ。
投げ飛ばしたのは好きじゃなかったからだ。
よかったじゃないか。
俺のおかげで、貞操が守れて」
「そ、そうなんですかね……?」
「だいたい、七代祟ってやるっていうのは、七代目まで祟るって意味で、あとはもういいよって意味じゃないのか」
「え、そうなんですかね?
七代目まで祟って、そこで一族絶えさせるという意味では?」
「それなら、末代まで祟ってやるだろ」
ああそうか、と手を打つと、
「七代祟ってやるとか猫か」
と言われてしまう。
先輩は怯えてそれから声かけてこないし、他の人も卒業まで誰も声かけてきませんでした。
花火に行く途中のうちの学校の人たちが結構それ見てたらしくて」
貴方のせいですよ~、と夏菜が言うと、
「待て」
と有生は言う。
「お前がぞわっと来たのは、身構えて生きてきたからじゃなくて、暗い河原で肩をつかんできたその男の下心を感じたからだろ。
投げ飛ばしたのは好きじゃなかったからだ。
よかったじゃないか。
俺のおかげで、貞操が守れて」
「そ、そうなんですかね……?」
「だいたい、七代祟ってやるっていうのは、七代目まで祟るって意味で、あとはもういいよって意味じゃないのか」
「え、そうなんですかね?
七代目まで祟って、そこで一族絶えさせるという意味では?」
「それなら、末代まで祟ってやるだろ」
ああそうか、と手を打つと、
「七代祟ってやるとか猫か」
と言われてしまう。



