夕方、夏菜とともに屋敷に帰った有生は、
今日も夏菜と同じ部屋か。
どうしたらいいんだろうな、と緊張していた。
すると、銀次と雪丸と他の弟子たちがやってきた。
「今日は加藤さんに代わり、我々がお手合わせをっ」
と意気込んで銀次が言ってくる。
「あっ、私も参加したいですっ」
とそれを聞きつけた夏菜も一緒に夜のトレーニングが始まった。
疲れ果てた有生は、布団を廊下に出す気力もなく、障子の近くまで引きずっていって寝た。
翌日も仕事のあと、みんなで運動し、同じ釜の飯を食い、夜は疲れて爆睡する。
そんな生活が続いたある日、
「おはようございますっ、若っ」
と黒木たちの呼ぶ『若』が移った銀次に朝、挨拶されて、
「おはよう。
今日も頑張ろう」
「オスッ」
などと体育会系な会話をしたあとで、有生は、ふと、正気に返った。
……なにをやってるんだ、俺は。
俺は夏菜とラブラブ同居生活をするために此処に来たんじゃないのか?
いや、あいつとラブラブになりたいわけではないのだが……。



