「えっ、社長、廊下で寝てたんですか?」
ほかほか炊きたてご飯とししゃもと味噌汁の並んだ朝食の席。
広間でみんなと並んで食事をしていた夏菜は雪丸からその話を聞き、思わず、責めるように加藤を見てしまう。
弟子たちの部屋割りなどをしているのは加藤だからだ。
えっ? と夏菜の視線に振り返った加藤は足を止め、いやいやいや、と手を振る。
夏菜の膳の前に来て、
「いじめじゃないですよ。
可愛がりでもないですよっ。
夏菜様のご主人になられる方にそんな恐ろしいことしませんよっ」
と弁明するが。
いやいやいや。
でも、体育会系の人って、新人はいっちょ揉んでやるかっとか言いますもんね、という目で夏菜は見た。
有生がいたら、
「待て待て待て。
体育会系の人って、お前は違うのか」
と言ってきそうだったが。



