「とりあえずな。
とりあえず、道場な」
自分に言い聞かせるように奥の間から出たあとで有生は呟いていた。
「だがまあ、お前のおじいさんもその方が安心されるだろう。
安心させておいて、いずれ、とも思うが。
お前に関しては此処の方が安心かもな」
「え?」
「俺は時折、お前のような奴に狙われるから」
と有生が言うので、
「他にも何処かの七代目か八代目を呪ってるんですか?」
と思わず訊いてしまい、
「そうじゃない」
と言われる。
「お前のように俺を恨んで殺しに来る奴がいるから。
俺と住んでたら、お前も襲われるかもしれないだろ?
此処なら、誰が来ても返り討ちに遭うだろうが」
まあそうですねーと猛者揃いの住み込みの男たちを思い浮かべていると、
「御坂社長、夏菜さん、ちょっと」
と加藤に呼ばれた。
行ってみると、みんなが道場に集められていた。



