今夜、あなたに復讐します

「そりゃそうなんですけど。
 でも、二人でずっと会話してたってわかりませんよ。

 最初はみんな、おのれを偽ってますからね、デート中は」

 うーん。
 なるほど、そうかもなーと夏菜も思う。

 いいように見せるつもりはなくとも、つい、気を使ってしまったりして、本来の自分は出せない気がする。

「女性なんか特にですよ。
 自宅では風呂上がりに半裸で冷蔵庫開けて、ビールをぷはーっとかやってる人も、最初は、そんなとこ見せないでしょ?」

 ……いや、私はやってませんよ、半裸で、ぷはー。

 うち、男の人が多いですからできないですしね、と夏菜が思っていると、

「半裸で、ぷはー、ね」
と何故か口の中で繰り返したあとで、有生はこちらを振り向き、言ってきた。

「夏菜」

「はい」

「しばらく一緒に暮らしてみるか」

「……何故ですか」