犬奴隷に懐かれました~伝説級?そんなことよりもふもふしてもいいですか?~

 屋台の会った場所に戻り、急いでフライを作ります。別にフライの形にこだわる必要はないのでしょうが、食べやすさを考えると生は難しいです。
 焼いても、他の肉と見た目が明らかに違っているので、得体のしれないものとして、口に入れるのを躊躇する人もいそうです。姿も見えない状態のフライが一番いいと思います。
 それに、もし、調合的な意味合いがあるとしても、レバーに効果があったのか、ニンニクに効果があったのか、小麦粉に効果があったのか、不明な段階では、下手に別の物を作るよりも効果があったものと同じものを用意したほうが無難だと思います。
 ニンニクは元気になる食べ物ですし、あって邪魔になるものではありませんよね。
 油を節約して揚げ焼きにしていましたが、ダタズさんが置いて行った油をたっぷり使うことにしました。そのほうが一度にたくさん揚げられます。
 小さめにしてどんどん作っていきます。
 ああ、油の匂いでお腹いっぱいです。レバーがなくなったところで、出張ギルドへと運びます。
「あ、ルクマールさん」
 怪我人がいる場所にルクマールさんの姿が見えました。大丈夫でしょうか。
「大丈夫ですか?」
 フライを係の人に手渡し、ルクマールさんの元にかけよる。
「ああ、感謝したくはないが、今回ばかりは金狼のおかげでな、こうして血の補給に来られたよ」
 ズボンの半分が血で汚れているのが目に入りました。
「ああ、ルクマール、いったい出現したモンスターは何なの?A級B級の者たちの話だけじゃ、さっぱり分からないのだけれど……」
 ルクマールはフライとポーションを口にしながら、フィーネさんの質問に答えます。
「俺にも分からん。……初めて見るやつだ。話にも聞いたことがない」
「え?話にすら聞いたことがない?それは伝説級でめったに出ないということではなく?」
 モンスターの話は私にはさっぱりわかりません。
「強さは間違いなく伝説級だろう……S級の俺に、A級やB級冒険者が何人もいて、さらに、金狼まで加わったというのに、足止めするだけでこちらが負傷者を次々に増やしてしまうんだ」
 フィーネさんが小さく舌打ちをする。