犬奴隷に懐かれました~伝説級?そんなことよりもふもふしてもいいですか?~

「効果上のポーションと中のポーションをすぐしようできるように、並べて。ダンジョン産で買い取った物で、足りないようなら、ダンジョンに入っていないC級以下の冒険者が持っていないか聞いて、購入価格に2割上乗せしてギルドが買い取ると言いなさい」
 次々と指示を飛ばしていました。
 肩を怪我したのでしょうかか。右肩から背中にかけて服にべっとり血の付いた長髪の男が、ポーションを飲み干してから立ち上がります。
 剣を手に取ると、ダンジョンのを向いて歩き出しました。私のすぐ横を通り過ぎるときに、ふらりとふらついて、とすんと、長髪の男が私にぶつかりました。
「すまない」
「あの、大丈夫ですか?まだ怪我が……」
「いいや。すっかりふさがったさ。ちょっと血が足りなくってふらつくがな」
 長髪の男の服を見る。本当に服にべっとりと血がついていて……ぽたぽたと流れ落ちた血の跡も見える。どれくらい血を流したのだろう。
「もう少し休んだ方が……」
「大丈夫だ、坊主。これでも俺はA級冒険者だ。血が足りないくらいどってことないさ。仲間が、待ってる……」
 って、長髪の男は血で汚れていないほうの手で私の頭をなでてから、再び歩き出しました。
 とても、大丈夫だっていう足取りには見えません。
「仲間……」
 ぼそりとバーヌがつぶやくのが聞こえました。
「ま、待って!」
 男を呼び止めます。
「坊主、休んでいる暇など」
 バーヌの運んでいる皿の上から、レバーのフライを取って男に差し出します。
「食べてくださいっ。食べ物が血になります」
 いくらレバーが貧血にいいと言っても、少し食べてすぐに貧血が収まるわけはない。だけれど、だけれど……みんなが必死に戦っているのに、何もしないでいることができなくて……。
「サンキュ」
 長髪の男が、フライをかじりながら再び歩き出した。
 あと、血を失った時には……そうだ。水分も必要だって聞いたことがある。
「何か、飲むもの持ってませんか?」
 周りの人に声をかけると、すぐに鍋を運んでいた冒険者が教えてくれた。
「喉が渇いたのならそこのポーションを飲めばいいぞ。効果微小で売り物にならない物が水替わりで置いてある」
 無造作に山のように積まれたポーションをいくつか手に持って、長髪の男を追いかける。