犬奴隷に懐かれました~伝説級?そんなことよりもふもふしてもいいですか?~

 買い取り待ちの人がいたので邪魔にならないように簡単に手を振って去ります。
 ふむふむ、評判は上々。みんなが食べないっていうレバーだし、日本じゃぁ嫌いな人も多い食材だからちょっと心配だったけれど。
 もう少し誰かに食べてもらって、普通に売るか決めようかな。
 それとも、レバーだし嫌いな人がいるかもしれないから、別の料理に小さいサイズのものをおまけにつけて味見してもらうか……。
 どっちがいいかなぁ。うーん、悩む。

「ユーキ、どうした?何か困りごとか?」
 ん?
 声をかけられ振り返る。
「熊!……」
 おっと、失礼いたしました。慌てて口を押える。かわいい熊耳の持ち主の、えーっと名前は……。
 そうそう、ルクマールさんです。残念ながら、普通に立っている状態では、身長差があって、見上げるばかり……。
 耳が見えないですよ。しゃがんでくれないかなぁ……。
「ルクマールさん、先ほどは看板を作っていただいてありがとうございました。あ、そうだ、これ。新メニューに加えようか悩んでいる料理なのですが、食べて感想を聞かせてもらえないですか?」
 レバーフライの乗った皿を差し出す。
「ほー、変わった見た目だな。どれ」
 ルクマールさんは薄っぺらだけど手の平くらいあるフライを3口で食べた!大きな口!
「なんだ、これ、うんめぇ。パンみたいなもんかと思ったら、肉系だよな。こんだけニンニク聞かせてるのに、肉独特の風味が全く負けてねぇ。しかし、何の肉だ?食べたことない食感だな」
 首を傾げるルクマールさんに最後のフライを差し出す。
「もう一ついかがですか?食べて何か当ててみてください。食べたことはなくても見たことはあると思います」
 おいしそうに鮭をぱくりと加える熊さんの姿を想像すると、ルクマールさんが大きなフライをパクっと口にする姿がなんともかわいらしく思えないて、おかわり渡しちゃいました。
「おう、いいのか?じゃ、遠慮なく。あー、癖になる味。なんだ、見たことあるけど食べたことないって……うめーな。これメニューにしてくれ。買いに行く」
「メニューにするかは分かりませんが、ルクマールさんのために作っておきますね。忘れずに無料券持ってきてくださいね」
 ルクマールさんが嬉しそうな顔をした。
「え?いいのか?嬉しいけど。じゃぁ、もう1回ダンジョンに潜ったら、行くよ。で、いったい何の肉なんだ?」