犬奴隷に懐かれました~伝説級?そんなことよりもふもふしてもいいですか?~

「はっ。よく言うな?俺は、昨日お前から買ったポーションを飲んでひどい目にあったんだ。飲んだ瞬間全身が激しく痛んで、立っていられなくなった」
 え?
「まさか……鑑定結果には確かにポーション、効果中と……鑑定した確かな品しか取り扱っていません」
 ジョーンさんが目の前の冒険者か山賊か分からないような粗野な容貌の男を見上げます。
「うそじゃねぇ、証人もいる」
 男の後ろから、ひょろりと背の高い、槍を持った男が現れました。
「びっくりしたぜ、リーダーがポーションを飲んだ途端に急に地面でのたうち回るんだから。慌てて俺の持ってた一番効果の高いポーションを飲ませたから生きてるようなもんだ」
 ジョーンさんが信じられないという顔で、証人と言う男の顔を見ています。
「おい、俺が使ったポーションの代金金貨1枚、それからリーダーを危険にさらした慰謝料金貨10枚、合わせて金貨11枚払ってもらおうか」
 証人の男がジョーンさんの襟首をつかんで持ち上げました。
 本当にジョーンさんが売ったポーションが毒だったのでしょうか?
 ざわざわと、周りに集まっている人たちも顔を見合わせてささやきだしました。
 見た感じ、ごろつきに難癖付けられて金を巻き上げられようとしているようにしか見えないのです。

「おい、本当なのか?証人っていっても、同じパーティーの仲間だろう?いくらだって口裏合わせができるじゃないか」
 人垣の中にいた老人が声をあげました。
「なんだよ、俺が嘘をついているとでもいうのか?だったら、ほら、飲んでみろよ、サービスでじーさんにやるよ」
 男が、ジョーンさんから何本か買ったポーションの一つを、声を上げた老人に押し付けました。
 老人が体をこわばらせます。
「はっ、怖いよなぁ。いいさ、見てろよ」
 男が老人に背を向け、ネズミのような生き物を腰にぶら下げた袋から取り出しました。
「どうせ本当かどうか押し問答になると思って捕まえてきたんだよ」
 ポーションの瓶を開けて、ネズミの口に当てると、ネズミがちょろちょろと舌を出してポーションをなめました。
 そのとたん、ピーンとネズミは体を伸ばして固まったようになります。そしてすぐに、猛烈に暴れ出しました。
「ほら、これでも嘘だというのか?」