自分の不甲斐無さがつくづく嫌になる。

何で駅で会ったあの時、すぐに織果と一緒にいてやらなかったんだ。

須藤といる姿を見た時、何で俺じゃ須藤に敵わないなんて思ったんだ・・・・。


「・・・里桜??」


不安そうに俺を呼ぶ声。

・・・っダメだ、

声までクソ可愛い!!///


不安そうな顔の織果が見たくなって、ゆっくりと瞼を(ひら)く。


俺が飲んだ方の首筋に目をやるとしっかりと牙の痕が残っていた。

皆に見せつけられるようにと敢えて首筋につけた俺の牙の痕─────。


それに指で触れると、少し自分の気持ちが和らいだ。








「この牙の痕(キズ)

一生消えなきゃいいのに・・・。」












-fin-