小さく震える私を抱え直し、両手でぎゅっと抱き締めながら抱っこをする凌久。
そんな凌久の優しさに益々涙が溢れ出す。
声を上げて泣きじゃくる子供の泣き方じゃない私に、凌久がそっと耳元で呟いた。
「どおりで、・・・俺に落ちないわけだ。」
うん。
凌久は里桜と似ているけど、私は里桜のことが好きなんだよ。
何も言わずいつも傍に居てくれるあったかい里桜のことが、大好きなんだよ。
あの女の子は昨日持ち帰った子なの?
それとも合コンで知り合った子??
もっともっと私の知らないずっと前からの仲の良い子だったりして。
小さくなって初めて気付いた"好き"って気持ち。
こんなにも胸が痛くて辛いものなんだね。
家への帰り道、私の気持ちを汲んでか凌久が公園に寄ってくれた。
私を下ろし、ブランコに座らせた凌久が私の髪の毛を耳に掛けた。
しゃがんだ凌久が私の顔を覗き込む。
「・・・そんな顔してたらほんとに拐っちまうぞ。」
「・・・」
じゃあ、どんな顔をすればいいの?
「今俺がお前に漬け込んだら、お前は俺の元に来るか?」
「・・・・・」
凌久の言ってる意味をちょっと考えてから、私は首を思い切り横に振った。
「頑固。」
「・・・頑固だもん。」
凌久が私の目頭に溜まる涙を指の甲で拭う。



