「施設で、妙になついてた妹みたいなのがいてさ、」
「妹・・・?」
「俺が社会に出て働き始めた頃、イジメに合ってたのに気付いてやれなくてさ・・・」
「・・・・・」
「自殺しちまったんだよ。まだ13歳だったのに・・・」
「・・え・・」
「だから俺はお前を"ほっとけない"んだよ。」
凌久が立ち上がると、私はその姿を見上げた。
凌久の視線の先には何匹かのウサギが集まっていて
でもその金色の目に映るのはきっと
さっきのアルビノだけじゃない。
「凌久・・・、
凌久がほっとけないのは私だけじゃない。」
「・・・・・」
「凌久は、色んな人を救いたいんでしょ?」
「・・・・・」
「でも皆にとっては、私だけなんでしゅ。」
昨日宗平と四竃に言われて思った。
1年前のあの日から、全てが全てに意味があるんじゃないかって。
皆が私の血を吸うのも、皆が私に合コンを隠そうとするのも
多分・・・
私のため。
思い上がっている自分が恥ずかしいだなんて思わない。
それよりも今までの自信のない自分の方がずっと恥ずかしい。
皆が私を守れなかったと悔いていることに気付けなかった自分が情けない。
小さくなって初めてそのことに気付くなんて
・・・。
そういえば────、
皆が離れて行ってしまうような不安が拭えない限り、私はきっとこの姿のままだなんて思ってたけど、
不安が取り払われた今でもまだ小さいままだ。
小さくなったことには、もっと他の理由があるのかもしれない────。



