「それよかどっか行きたいとこある?」
「え??どっかって・・・外行ってもいいの?」
「俺は強えから。外ぐらい連れてってやるよ。」
「ほんと?!」
暫く外には出られないと思っていたから素直に嬉しかった。
これって別に皆を裏切ることにはならないよね?
瞳子さん公認の護衛だし。
でも実はちょっと凌久と色々話したい気持ちもあった。
色々ってのは、昨日里桜と鉢合わせしたのかどうかとか、里桜と何を話したのかとか。。
チラッと凌久を見ると、凌久に「何?」とあたかも私が聞きたい気持ちを読まれているようで、
直ぐにまた視線を外した。
そして里桜のことを聞けないまま私は子供の自分を演じた。
「動物園に行きたい・・・」
「了解。」
凌久は特にためらうこともなくゆっくり立ち上がると玄関へと歩いて行った。
「ほら、行くぞ。」
行動早いな。
せっかく外に行けるんだから色々準備しようよ。
「ちょっと待って!」
私は布団の部屋に行くと、宗平が買って来てくれた小さなショルダーバッグを押し入れから取り出し、スマホとハンカチを入れた。
もう一度居間に戻り、大学に持って行っているリュックの中から財布を取り出した。
でも凌久が直ぐに遮った。
「金はいい。」
「え?!」
「チビに払わせるほど落ちぶれちゃいねえよ。」
「・・・・・・」



