タンッ。
きしむみたいな
バスケットボールの地面を打つ音。
ついつい夢中になって
ボールを追いかける。
一点差で白熱する勝負。
「ウーシッ」
アラタがジャンプシュート決めて、
奏とハイタッチ。
汗メッチャかいたー。
って、気づいたとき。
あ、やべ。
萌ちゃんたち放置してた!
慌てて、萌ちゃんたちの方見ると
階段状のベンチに2人で腰掛けて
お菓子広げてるっていうか、
大量のお菓子に囲まれてる。
2人で楽しそう。
はは。持ってきてたの?
レジャーシートまで
俺に気付いて、萌ちゃんが手を振って言う。
「ジュース飲む?あるよ。」
ホッ。
良かった。
『呼んどいて、こんだけほっとくなんて
信じられないっ』
なんて、言われるんじゃ
ないかと…
いや。自分が悪いんだけど。
他の子たちと比べてしまった。