自由に羽ばたくキミが

「来週からのツアーに同行するには、咲名の身辺を整えるのは急ぎだな」


「ツアー?ライブですか?」


「先輩グループのね、言っても関東圏だから、一日拘束されるけど宿泊まではないし」


なるほど、さっそく大きな仕事が。


「先輩グループと合同の本格的なリハは明日から。
時系列おかしくなるしサイト開設決まってからの密着でいいんじゃないですか?」


スタッフからの助言にホッとした咲名ではあるが、納得してないのは照樹で。


「いや、俺の補佐でもあるし。どの道同行させる事にはなる」


「昨日帰国していきなりそれは…」


「お構いなく、特にやりたい事もないので。
それより内容を進めて下さい」


私の事はなんとでもなりますから、と。


結局は身の振りを決めるのは照樹、ここで議題にあげてもらう必要はない。


それなら心の準備のために、といつから始動するかを早急に決めてもらいたい。


荷物を早めに送って貰って…あぁノートPCくらい手荷物で頑張れば良かった早く欲しい。
空輸って時間とお金、どれくらいかかるんだろう、なんて。


少し余所事を考えていたところで。
メンバーは会議から抜ける事に。


とりあえずこんな事が始まるよ、という報告だったらしく。


あとはやりたい事を聞いてそこからスタッフでピックアップする、という所で中田と一緒に席を外した。


え、中田さんいなくていいの?とは思ったが、今日は一部のスタッフしか呼ばれてないみたいだし、話の展開が出来ればいい、みたいな感じで。


そのあと少し雑談したあと、解放された。


多分照樹は死ぬ程やることがあるだろうに、咲名に付き合う為に切り上げた感じは見て取れるから。


「私別に照にぃいなくても、土地感あるし身動き取れるよ?」


「はぁ?俺に全投げしたんだから俺が責任持ってお前の服だって買うべきだろ。
いいんだよ気にしなくて、…て言っても、明日からはいきなり一人行動してもらうと思うから」


飯ぐらい行こうぜって。
また重役専用車に乗った所で、運転させてよってドライバーを名乗り出た咲名。
土地感もあるし、車の運転は苦手じゃない、久しぶりだから感覚を取り戻したい為。