自由に羽ばたくキミが

「で、今は後々デビュー予定のグループが三つ存在してて。年齢で言えばほぼ同世代、上から下まで六歳ほどしか差がない、実力差も個性で言えば開いてもいない、強いて言うなら経験の差くらいかな」


五人グループ、三人グループ、七人グループだそう。


「俺は五人グループのマネージャーも兼ねてる」


「翼は?」


そんな事さえ知らないのか、連絡も取ってない?と聞けば、いやなんか言ってたけど覚えてないし見てもないからって。


これは咲名の気質の問題、好きな事以外は疎い傾向にある。


「翼は三人グループのセンター、五人の後輩に当たる」


「照にぃが五人グループ担当だから私、翼担当じゃないんだ」


「それだけが理由じゃない、お前とあいつの為にも常に一緒にはさせられない、分かるだろ?」


分かり過ぎるから、深くは聞かず。


「兄妹という事も伏せるとなるとな、…まぁ同い年の双子ではない兄妹ってだけで、アレだし」


誕生日がそもそも違う、似てない双子は沢山いるけれど似てないどころではないくらい全くの別物で、同い年だから。


兄妹と説明するのに、いつも苦労するところ。
まぁ、察しのいい人間なら深く聞かずにいてくれる事でもあるけれど。


翼[つばさ]は三ヶ月咲名より誕生日が早いだけで、急に妹が出来て。


しかも妹を溺愛する程の兄貴っぷり。


一緒に住んでいた時期なんて、22歳の二人の人生で半分もないくらいなのに。


小学校へ上がるタイミングで結婚した翼の父と咲名の母に関しては経歴が複雑な上に。


咲名を未婚で出産してるもんだから。


社長でもある翼の父親がとにかく惚れ込んで、口説き落としたと評判でもある。
前妻は翼を産んですぐに男を作って出ていったと噂でしか聞かされない、そんな話。


翼も咲名も、自分の親の過去を詳しく知らないし、振り回されて。


だから余計に兄妹の絆も深まったんだろう。


ただ兄から妹への愛が強め、妹としてはもう少しラフに生きたいところ。