そんなの、同じクラスなんだからあたしに聞かなくてもわかってるハズだ。


内心落胆のため息を吐きだした。


「そうみたいだね」


「助けてやらないのか?」


ゴウの言葉にあたしは目を見開いた。


イジメられっ子を助けたら、今度は自分がイジメられる。


その構図はゴウだって理解しているはずだ。


「助けたらどうなるか、わかってるよね?」


「自分がイジメられるのが怖いのか? それなら、俺が助けてやる」


ゴウが胸を張って言う。


しかし、あたしの心はときめかなかった。


アマネがイジメられていると知りながら、その仲裁をあたしに任せようとしている。


ゴウ本人は動く気がないのだ。