相手への心配が、気がついたら愛情に変わっていたりしないだろうか?


あたしはスマホを握り締めて勇気を固めた。


このままじゃいけない。


あたしはゴウのことが好きで、誰にも取られたくないのだ。


イツミにだって、負けたくはない。


《アンリ:じゃあ、ゴウは誰のことが好き?》


たったそれだけの文章を打つのに手の平はぐっしょりと汗ばんでいた。


ゴウがなんと答えるか、不安が胸に膨れ上がっていく。


《ゴウ:俺はアンリのことが好きだよ》


その返事が来たのは、1時間後のことだった。