「こ、怖いの……グスン ヒック…」

目にためていた、
涙を流してながら話し始める結菜

「そっか、そっか何が怖い?」


「治療中……たくさん吐いちゃったから
また吐くんじゃないかなって思うと、食べるのが、怖くて……」


結菜の言葉にうなずきながら耳を傾ける。

抗がん剤治療が終わったからひと安心って思っていたけど、結菜はこんなにも心に不安をため込んでいたのか……

気がついてあげられなくて、ごめんな


そっと、結菜のことをつつみこむ


「そうだったんだね、ごめんな。
俺何もわかってあげられてなかった。

でも、食べないともっと辛いことやらなきゃならなくなっちゃうから、今日食べやすいもの何か持ってくるからさ、いっしょに食べない?」

いっしょに食事すれば少しは食べる恐怖無くなるかな?

それに俺も1人で食事より
結菜といっしょのほうが楽しいし

そんなことを思いながら結菜に提案してみる。

「陽翔といっしょに…?」


「…そうだよ
誰かと食べれば食欲も出るかもだし
もし吐いても俺が助けるから」


「グスン……ありがとう、陽翔
頑張る。」