ギャルゲーオタクの幼馴染にアタックする私の物語

それからギリギリセーフで教室に駆け込んだ私たち。



久しぶりに朝から全力で走ったから、なんだか眠気が....私はそのまま爆睡してしまった。



「....里、朱里。起きろ」



「う~ん....」



ペチペチと私の頬を叩く男の子が目の前に....って、



「こ、黒炎くん!?」



「おはよ、居眠り姫。もう午前の授業終わったぞ」



「う、うそ....」



ほんの少し寝ていたと思ったのに、まさか午前の授業寝てるなんて....やっぱり朝方までのゲームが思ったよりきてる。しかも、朝からは走るはめになるし。



「そりゃあもう気持ち良く寝てたぞ。ヨダレが出るくらいに」



「え、ヨダレ!?」



私は咄嗟に口のまわりを手鏡で確認した。



「嘘、冗談だよ、冗談」



「もうバカッ」



「悪い悪い。それよりさ、昼飯屋上で食わね?」



「食べる! 私、お弁当作ってきてるの!」



「へぇ、お前の手作りなんてはじめて食うなー。
それでお前の自信作の弁当ってのはどれだ?」



「えっとね・・・あ・・・」



鞄の中身を必死に探すも、お弁当箱は一向に見つからない。