僕からの溺愛特等席



「え、あの、野間さん??」


「ああ、動いちゃダメ……。よし、おっけい。糸くずがついてたんだよ。ほら」

と私は糸くんに見せる。

「え、どうしたの。顔赤いけど………」


「な、なんでもないです」



 ぷいっと顔を逸らされ、照れくさそうにする糸くんの横顔を眺めた。



 ただ糸を取ってあげただけなのに、足にキスすることに比べたら、日常茶飯事だと思うんだけど、羞恥ポイントは人それぞれなのかな。