私は呆然と部屋へ帰り、お風呂に入ってベッドに横になる。



 不思議な一日になった。


糸くんは何を言おうとしていたのか、旭さんの去り際の一言も意味深で、私は混乱する。


いいようにぶんぶんと二人に振り回されているのではないか。



予感どころか確信に近い。数学でいう、なんちゃら予想とかだ。



 だけれど、旭さんはそんなに悪い人じゃなさそうで……


私をヴァン・ダインへ入らせなかったのも、私が傷つかないようにと、本当に心配してくれてたから、なのかもしれない。


そう思えるくらいには、旭さんへの嫌悪感というのはなくなっていた。