………ん?
そこで、ある疑問が浮上した。
両思いの相手がいるのに、私を家に上げ、そして添い寝を要求するとは一体全体どういう理屈なのか。
素朴で硬派な糸くんのイメージが揺らぐ。
ああ、余計に混乱してきた。
シャンプーをしてもらって、ツヤツヤになった髪に手ぐしを通す。
髪も軽くなってスッキリした。ふわっと美容院特有の洗髪剤の香りが漂う。
「また来ます………」
もはや美容院というより、精神科に通っている感覚だ。
相馬さんは物腰も柔らかく先生のような風貌でもあるから、ピッタリだ。
「ええ、また来てください。それと……ばあちゃんのこともよろしくお願いします」
ええ、それはもちろん。私は胸を張って答えた。



