「凄いです」
「当たってました?」
「はい。それはもう、ドンピシャで」
旭さんからは露骨に二人の邪魔をするなと釘を刺されて、そんなの、流石に行けない。
気を使ってなのか、私を心配しているとまで言わせて私からあの喫茶店を遠ざけたのだ。軽い気持ちで次から顔を出せない。
そもそも、そのようなやましい思いでヴァン・ダインに通っていたのでは無いし、
行かないとしても支障はないのだけれど、何だか寂しい気持ちになる。
「でも、そんな人の与太話に左右される必要ってないと思いますよ」
「どうすればいいんですかねえ」
相馬さんが神様に見えてくる。あれ、後光が見えるぞ。
「そこの喫茶店が気に入ってるなら今まで通り通えばいいし、別にお客さんとして行く分には、誰も文句なんて言えないですよ」
相馬さんは可笑しそうにくすくす笑う。人の悩みを楽しんでるみたいだ。
「心配しなくても、帰れえ! なんて言われないですって」
まあ、それもそうか。糸くん本人から言われたならともかく。お兄さんから婉曲的に言われただけだし。



