「で、結局、二人で喫茶店に入ったんですけど────」
大手IT企業に勤めてる旭さんは糸くん同様、実家を出て一人暮らしをしているようで、
久しぶりに糸くんと会ったと話してくれた。溜まった有給を消化して、様子を見に来たと、
なんと弟思いのお兄さんなんだと私は感心した。
しばらく世間話を楽しみ、糸くんの小さい時の話しもしてくれた。
怪しいとか訝しんでた気持ちもすっかり忘れて話し込んでいたんだけれど。
その流れで糸くんと旭さんには幼なじみがいるという話になった。
しかし、その幼なじみは遠くの大学に進学してたらしい。
あんまり自然な流れでその話になったので、途中までは微笑ましい気持ちで聞いていたのだけれど、
なにか引っかかるものを感じたのは、
最近その幼なじみの「皆川 優美」がこっちに帰ってきたという話になった時だった。



