僕からの溺愛特等席




 そんな関係は今も同じで、彼女は変わらず、木漏れ日のような笑みで喫茶店に訪れる。



彼女は、夜勤が続いた日にはクタクタの様子だけれど、


頑張っている彼女は煌めいて見えた。



疲れているのか、もしくは何か嫌なことでもあったのかは分からないが、


そんな時も真っ直ぐ家に帰らず、僕の店に来てくれるなんて、なんて可愛らしい人なんだ。



って僕の愛情は歪んでるのかな。



 そんな時、僕のもとに朗報が舞い込んだ。



彼氏とは一年前に別れたと、数少ない友人のひとりから聞いたのだ。



 ひとの彼女を奪う度胸はあいにく持ち合わせていない僕は、静かに喜んだ。



いや、あからさまに喜んだね。



もう、何年待ったか、本当に待ちくたびれたよ。