わたしたちは今日、葵ちゃんの夢や西ノ宮高校野球部の夢や・・・・。

甲子園を目指して汗を流したり応援した、全ての人の夢の上に立った。


だから、忘れちゃいけない。

葵ちゃんの涙、わたしに託してくれた千羽鶴の重み、一緒の夢を追いかけた人たちの笑顔・・・・。

そんなみんなの夢を背負って、わたしたちは甲子園の土を踏まなきゃならない。


だからこそ、忘れちゃいけない。

今度はわたしたち青雲がみんなの夢のために戦うんだ。

甲子園という夢の舞台で。

甲子園の高みを目指して・・・・。


葵ちゃんとはもう会うことはないかもしれないけど、いつかまた会える日が来たら。

そのときは、甲子園の土産話をたくさんしたいと思う。

一緒に笑って、一緒に泣いて・・・・“最高の夏だったよ!”って、そう伝えたいと思う。


胸に抱いて持って帰った、葵ちゃんがくれた千羽鶴。

それを見ながら、わたしにはまた1つ、大きな夢ができた。










━“みんなに恥じることのない青雲野球を甲子園で・・・・”━