歌って。運命の赤い糸 ~ずっと会いたかった~


蓋が開いた瞬間。

妖精が目覚める。

綺麗なライトブルーの瞳が現れて、
透明な羽が生える。

そして、一気に飛び立つ。

「さぁ、追って行くがよい!
お主の運命が待っておる!」

微笑むおばあさん。
微笑み返す。

「はいっ!....ありがとうっ!」

私は走り出す。

「お嬢ちゃんや。繋がりを知らず、
ただ日々を生きる小娘よ。

ワシらは愛の女神の使い。

理由などない。

お主らが、愛に気づき、
愛に生きて幸せになる、

お主ら「人」が好きなだけじゃ!

....幸せになれよっ!」

おばあさんの言葉など知らずに。