その時私の目の前の彼が呟いた
それは小さな声で俯きながら


「ごめん…」



消えそうな震える声
誰にも聞こえないけど…私にははっきり
聞こえた"ごめん"って



えっ!何がごめん⁇



彼はドアへと走り出した



太陽の光が2人を包みチャペルから
2人は姿を消した



これは夢なの⁇
でも…夢じゃあなかった



取り残されたのは…新郎ではなかった



誓いの言葉が言えずにいた
新婦24歳の私だった



桜の花びらが少しづつ散って行く頃
私の心も散って時間が止まった